どうも!
2025年11月、Apex公式から発表された「オーディオミキシングのアップデート」は、
APEX史上でもっとも大規模な“音の再設計”と呼べるほどの進化を遂げそうな予感!
以前、運営がオーディオ改善に取り組んでいる旨の発信もありましたが
今回の変更では、敵の足音がより明確に、味方や自分の武器音は控えめに調整される
アップデート内容を詳しく解説、そしてそこから考えられるデメリットなんかも
共有していきたいと思います。
この記事では
・どんな仕組みなのか
・どんな問題がありそうか
をわかりやすく解説します。
今回のApexオーディオアップデート概要

Apex公式が発表した今回の音響アップデートは、「足音を中心にゲーム全体の音バランスを再構築する」という大きなテーマを持っています。
ここではその主な変更点を4つに分けて紹介します。
新ミックスモード「Focused Mix」と「Original Mix」
まず最も注目すべきは、音の出力方式そのものが選べるようになった点です。
「Focused」と「Original」という2種類のミックスから、自分のプレイスタイルに合った音の聴き方を選択できます。
- Focused Mix:敵の足音を強調、自分と味方の音を抑える新モード
- Original Mix:従来のミックス方式(設定で切り替え可能)
- デフォルトではFocusedが適用
つまり、11月4日のアップデートで新しいミキシングモードがデフォルト値になるという事ですね!違和感がある方や慣れないなと思う方はオリジナルミックスに変更する事が出来ます。
Threat System(脅威システム)とは?
次に導入された「Threat System」は、Apexの音響処理をAI的に進化させる仕組みです。
プレイヤー周囲の状況を常に解析し、「今、どの音を強調すべきか」をリアルタイムで判断してくれます。
- 敵の距離・方向・視線・攻撃状況をもとに動的に音を調整
- 近距離戦で重要音(足音・銃声)を強調、他音を自動抑制
個人的にはこの”脅威システム”に不安を感じています。
確かに、敵の足音を強調し、必要な音だけを聞かせるというコンセプトは革新的です。
しかし、リアルタイムで音の重要度をAIが判断する「脅威システム」は、
非常に繊細でリスクを伴う仕組みでもあるのかなと感じています。
~一見便利だが、裏では高負荷処理~
この脅威システムは、プレイヤーの位置関係・視線・発砲状況などをリアルタイムで解析し、
「今、どの音を強調すべきか」を瞬時に判断しています。
つまり、常にCPUとオーディオDSP(デジタル信号処理)に追加の負荷を与える構造になっているかもしれません。
高性能なPCであれば問題ありませんが、
配信やDiscordを併用するプレイヤー、あるいはやや古いCPU環境では、
わずかなオーディオ遅延や音のカクつきが発生する可能性も否定できません。
これまで「音の遅延=入力遅延=不利」という図式が成り立っていたFPSにおいて、
この負荷は決して軽視できないポイントであり、実装後しっかり見極める必要があります。
“誤判定”による情報欠落のリスク
もう一つ気になるのは、このシステムが「何を脅威と判断するか」がブラックボックスである点です。
たとえば、壁の向こうや上階にいる敵の足音が、
システム的に“低脅威”とみなされ音量が小さくなると、
プレイヤーは「本来聞こえるべき足音を聞き逃す」可能性があります。
また、激しい戦闘中に味方や爆発音が多重発生すると、
サイドチェイン処理が誤作動して足音が一瞬だけ消える現象が起こることも考えられます。
↑は今までAPEXが抱えていた根本的な問題だと認識しています。
いわゆる聞こえるはずの音が消える”バグ再発の懸念”
音で勝負するFPSにおいて、「足音が消える一瞬」は命取りです。
便利なシステムであるほど、その一瞬の誤動作がプレイヤーの信頼を失うリスクを抱えています。
運営への提言:AI制御を過信しすぎないでほしい
Apexはこれまで“操作技術”や“戦略”で勝負するゲームでしたが、
今回のアップデートによって“システム側が何を聞かせるか”が結果を左右する可能性が出てきました。
もちろん、プレイヤーがより公平に、より快適に戦えるよう設計されていることは理解しています。
ですが、音というのはゲーム体験の「感覚の核」です。
AIが判断した“脅威”が、必ずしもプレイヤーにとっての“必要な音”とは限りません。
Respawnには、
- システムによる音量制御の透明性
- 手動での詳細なカスタマイズ機能(足音・武器音・環境音の独立スライダー)
- ベータテスト期間でのユーザーからのフィードバック反映
これらを丁寧に行ってほしいと感じています。
サイドチェインコンプレッションの導入
オーディオ制作でよく使われる“プロ用技術”もついにゲームサウンドに実装。
足音などの重要音が鳴る瞬間に、他の音を自動で少し下げることで、聴き逃しを防ぎます。
- 敵の足音発生時、他の音を自動で下げるミックス技術
- 音の“埋もれ”を防ぐプロ仕様の処理
環境音の自然なブレンド処理
さらに、環境音にもリアリティを増す改良が行われました。
屋内・屋外の音が“パッと切り替わる”のではなく、プレイヤーの移動に合わせて滑らかにブレンドされます。
- 屋内外の音響変化が滑らかに移行
- ドアや窓を通るときの“空気感の変化”がリアルに
まとめ|便利になるほど「人間の感覚」が試されるアップデート
今回のApexオーディオアップデートは、
間違いなくシリーズの中でもっとも“人間の耳”が意識された調整です。
AIが音の優先度を判断し、余計な音を自動で抑えてくれる。
理屈だけ見れば完璧なシステムのように思えます。
でも――それは“プレイヤーが音を感じる自由”を、
一部システムに預けることにもつながります。
これまで、
「敵の足音をどれだけ早く拾えるか」
「環境音から状況を読み取れるか」
という“感覚的スキル”は、プレイヤーの経験や集中力で磨かれてきました。
筆者自身、様々なデバイスやイコライザー調整をして
オーディオシステムがイマイチなAPEXの中で、”定位感の向上”、”敵の足音の増加”を目的に
試行錯誤してきましたが、今回の劇的なシステム変更で更に個人での調整も必要になると
感じています。
AI制御が入ることで、確かに快適にはなるかもしれない。
でも同時に、自分の耳で判断する力が鈍っていく可能性もあります。
FPSは「反応の速さ」だけじゃなく、「感覚を研ぎ澄ませた者が勝つゲーム」です。
だからこそ、
AIが補助してくれる時代になっても、
最後に頼るべきは“自分の耳”であり“感覚”であるべきです。
このアップデートが、
ただの技術進化で終わるのか、
それとも新しいプレイスタイルを切り開くきっかけになるのか。
それを決めるのは、開発でもAIでもなく――僕たちプレイヤー自身だと思っています。
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